(有)紺仁
 伝統染織技術を継承しつつ、時代の変化に敏感に順応し250年…。これからも、越後片貝唯一の染織工房

◇歴史。

創業 宝暦元年(1751年)に、越後の国浅原の荘片貝(今の小千谷市片貝)で、初代松井仁助が藍染めを始めました。以来十一代二百五十年にわたり、雪国越後の厳しい気候風土に育まれながら、その製法を受け継いで参りました。

松井均社長

◇大事な事。

伝統を守り続けるには、まずは先代まで脈々と受け継がれてきた秘伝の染織技術を、先代や何代にもわたる職人さんの想いと共に、日常作業を辛抱強く身をもって体験し完全にマスターする事、そして次代を担う後継者がその人なりに時代の求めるニーズに敏感に反応し、伝統技術に創意工夫(チャレンジ精神、遊び心)を加え、オリジナル染織技術を編み出し、お客様の求める商品を作り続けることが、伝統を守りまた新たな伝統を創ることになる。単に受け継いだものだけではその伝統技術さえも守る事はできない。

◇社長の横顔。

昭和25年生まれ、もの心ついた時から工場が遊び場。幼稚園の頃当時流行った、セルロイドのぽんぽん船では面白くないので、仕事場にある木を使って船を作り、水槽に浮かばせたり、中学時代はどうして音が出るのか?ラジオを分解して中の部品や構造を確かめ、またそれを組み立てる事に食事も忘れて熱中していました。環境がそうさせるのか?職人の血が流れているのか?とにかく遊びの中で物を作る楽しさ、面白さを自然に身に付けました。
 そんな少年期を経、長岡工業高校染織科卒業後、十日町で織物会社に五年半勤務。一貫生産の物作りを行う会社で、一年ごとに違うセクションを廻してもらい、様々な絹製品の分野の染織知識を得る(後に時代の変化に対応する貴重な体験となる)。昭和48年十日町から戻り、家業に従事する。

伝統の越後正藍染や筒書き、まき糊、刷毛染め、越後型染などの染色加工技法を駆使した、半纏、手ぬぐい、風呂敷、旗や片貝木綿着尺などの商品アイテムに加え、新たに洋装では、ワンピース、スーツ、ジャケット、シャツ、ネクタイなどを、インテリアでは、暖簾、タペストリー、テーブルセンターなど和装以外の分野へ積極的に進出。同時に藍の濃淡染めを活かした「片貝絞り」、白鼠から墨色までのモノトーン調の「松煙染」の新技法を開発しおしゃれきものの分野に進出、高い評価を得ております。

*趣味13年前はラジコンの飛行機に熱中、平成元年からチヌ釣りにはまる。現在片貝町チヌ研会長。週末は藍のご機嫌を伺ってから、日本海や佐渡に釣行。

新商品の説明に力が入る。
仕事も遊びも楽しく全力投球の愛妻家。奥様(十日町美人)の画像は掲載不許可、残念!。

◇越後正藍染

黒ずんだ、力強い藍色が特徴。

後染(布染め)の染色には、豆汁が下染めとして使われる。これは染め上がりを良くするための、必要不可欠の工程である。だが大豆の蛋白質が成分のため、乾燥に手間どると腐敗してしまう。日照時間の少ない雪国越後では、この豆汁に松煙(松の木を燃やした煤)を加えて布に引く。松煙はカーボンだから日光をよく吸収し、乾燥時間を早める。この灰色がかった布に藍染めをするので、越後の藍染めは、黒ずんだ力強い藍の色になるのです。

◇片貝木綿

ふっくらとした肌触りを残しながら、
       サラリとべとつかない。

片貝木綿の糸使いは、経糸、緯糸共に単糸使いに最大の特徴がある。しかも経糸には、3種類の太さの違う糸が、規則的に配置されています。これは、同じ太さで織った時のように、表面が平面的にならないようにするためで、着た時、太い糸の凸部が主に肌に触れるため、さらりとべとつかない。

着れば着るほど体になじみ、
    真綿(ガーゼ)のようになる。

最初に袖を通した時は、湯通し後でも、ほんの少し糊が残り、糸が若い(撚りがしっかりしている)ため、硬さが残り皺になり易い。しかし、洗濯で水をくぐり水に揉まれ、乾燥で空気に晒され、そして肌に触れ月日を重ねると、糊は完全に抜け糸は枯れて(撚りが少し戻る)表面に綿毛が密生した状態に変化してくる。着れば着るほど柔らかくなるそれが片貝木綿。まるで綿毛布やキズをいたわるガーゼの優しさになります。

着崩れしにくいが、多少裾さばきが気になる時期がある。

社長にお叱りをうけるのを覚悟で「あめんぼう」が感じたままを素直に表現させて頂きますと、非常に微妙な変化ですが、おろしたてから順次変化し10回位までの着用期間は、表面の綿毛も少なく上前と下前の摩擦が強く、裾さばきが多少気になる。それを過ぎると、この生地の最大の特徴である単糸の糸が段々と綿に戻る変化を見せ、硬さや摩擦が影をひそめ、動きに素直に対応してくれる。
まさに、民芸運動家柳宋悦さん提唱の『糸は生き物、それを殺すな』の言葉通りの片貝木綿独特のやさしに包まれた肌触りを味わう事ができます。




右画像のきものが手放せない一着です。
皆さんには、どのように感じられますか、本当にこれが木綿のきものなのです。肩から背中そして腰にかけての自然なゆとり、体も気持ちもリフレッシュする事請け合いです。

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