出会い 

平成9年の秋 紺仁さんへ出張の際、社長さんの手持ちの着物を拝見させていただいていた折り、奥様がなにげなく箪笥の中から角帯を持ってこられました。“これは木綿の角帯ですよ”と差し出されました。
その瞬間はそれ程興味をそそられる印象ではありませんでしたが、手に持たせていただいてビックリ、木綿とは思えない生地の張りと適度な厚みに感動を覚えたのを今でもはっきり憶えております。さらに軽く腰に巻きつけますと木綿繊維の毛羽立ちによる摩擦が帯の滑りを抑え、2回、3回と巻きつけると共に心地良く締まる締め心地に、言葉では表すことが出来ない感激に襲われました。

生産の履歴

社長さん曰く、昭和48年に新商品開発の作品として発表いたしましたが、その頃は紬の着物ブームで帯も絹の角帯がもてはやされ、木綿製の角帯は品質のイメージと木綿の割には高価なため、業界では陽の目を見ることはありませんでした。
しかし、着物通のお客様などに少しずつお買い上げいただき、現存するのは自分が締めているこの1本だけになってしまいました。と…。

生産依頼

平成9年の出会いからは出張の際は、いつも、木綿の角帯の話題を出しては、再生産のお願いをしつこいくらい言い続けてまいりました。
しかし、近年の木綿きものブームで織機の空きが無く、なかなか色良いお返事はいただけない状態が続いていました。 が…。今年社長さんのご好意で、3配色ではございますが、念願叶い『あめんぼうオリジナル』として発表の運びとなりました。

商品特徴

  経糸は‘シルケット加工’を施した細い糸(双糸)を、限界に近い密度
   で整経をしています。(程よい滑りをもたらせます。)
   緯糸は少し太めの糸(単糸)6本を撚りをかけずに引き揃え、一つの
   太い束状の糸に致します。(地厚でしっかりした織物になります。)

※シルケット加工 : 苛性ソーダの液の中につけて防縮と光沢を与え、シルキーな機能を
             与える加工です。

  織機が壊れる程の力で筬を打ち込み、厚みと横方向の張りを持た
    せた地風に織り上げます。織り上りは1枚ものでございます。

      


風合 片貝木綿のきもの地からは想像も出来ないしっかりした地厚な
    地風でございます。ファブリックメールサービスでご確認ください。

長さ スマートな体形のお客様には長すぎる場合がございます。お手数を
    お掛けいたしますが、適当に鋏を入れて長さを調節して下さい。

出来上り 縞と無地の境目から折り曲げ、端と端をかがり両方の先は
       中に押し込み縫い止めてあります。

       

浪人結びは貝の口に較べ多少弛みがちになり易い結び方ですが、片貝木綿の角帯は滑りにくい表面になっておりますので、長時間の着用に最適でございます。
館林もめんの着物に締めたところの画像でございます。臍下丹田から腰骨のあたりの締まり具合は最高です!!
是非この感覚を体験していただき、多いにお楽しみ頂ければ幸いでございます。


普段着の着物を愛する人々へ自信を持ってお勧めいたします!!

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